母親のことですが、癌の闘病で一番の苦労は抗がん剤投与の後の副作用です。
癌であっても、最初は癌とは思えない位元気だったのが、吐き気、食欲不振、回数を重ねる度に酷くなる脱毛で、母の気持ちも沈んでいき、家族もどうやって声をかけていいものか悩みました。抗がん剤を投与することで、ますます悪くなっていくのでは、という不安が積もっていくばかりでした。
まず第一に、本人が前向きでいてくれたことで救われました。抗がん剤投与の際の入退院の合間の具合のよいときに、同じ境遇の人たちとの集いの場へ参加して、治療についてや生きがいなど、情報交換をして病気に向き合ってくれていました。今度、抗がん剤投与後、退院したら仲間と会う約束をしてる~とか、治療後の楽しみを本人が見つけてくれたので、周りの家族も本人の意思を尊重して、精一杯バックアップするようになりました。言うなら、生き続けて行くための、生きがいを見つけてくれたので行くことだと思います。
癌とわかったときは、誰でも失望すると思いますが、生きていくなかでの人生の試練の一つです。生きるということの大切さや病院のスタッフさん、家族、同じ病を持つ人達、そんな人のありがたみが染みます。